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コレクション: コレクション1

新聞文庫・絵 - 翻刻

新聞文庫・絵 - ページ 65

ページ: 65

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紀州周参見村 濱田(はまだ)某の娘まつは 本年十九才心 潔(いさぎよ)き 性質(せいしつ)にて風の 柳のなよやかに あいてきらはぬ さゝめ言(ごと)国に有 てもつくまなべ 尻(しり)の早(はや)くも大阪の 今木新田某へ奉公 するより又直になんば村久三良方へ 仲人なしの夫婦中 一重(ひとへ)つまでは肌(はだ)さむしと重(かさね)る 妻の幾重(いくへ)とも数(かづ)さへ定(さだ)めぬ みそかおばさながら賣女(ばいぢょ)同やうの しまつに其こと發覚して久三良もうらみはて 追出さんと思へどもさばかりにてはあきたらずと 近辺の若もの六七人もかたらいて濱さきより 小船にひそみまつを呼出(よびだ)しさそい入五六丁 もこぎ出し久三良をはじめとしまつを なぶりものにすまつは鬼がしまへもつれ ゆかれんと人こゝちもなかりしに豈(あに) はからんやおのがこのめる筋なれど 酒ずきも過(すご)せば二日よいのづゝう▲【上段終了】 【下段開始】 ▲ もちずきも 過(すご)せば食もにれ にてきのおもく ついに千島新田 葭(よし)の中へ 追あげられて夜をあかし わが身(み)をくやむは先にたゝず         柳櫻記