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新聞文庫・絵 - 翻刻

新聞文庫・絵 - ページ 72

ページ: 72

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大阪錦画新話 第十二号 小信改二代  貞信画 森文蔵板 阿波文板 ホリトラ 兵部省の雇人足某は同省より円金五円を受取り 帰り其夜寐処の下へ入れ置き翌朝うちわすれ出張(しゆつてう)せしが フト思ひ出し驚(おどろ)き家にかへりさがせども更(さら)になし此者の娘 七才なるにたづぬれば今朝五厘をひらひ菓子を 買ふたといふにつけ早そく菓子やにゆきしか 〴〵を語れば我も心つかず蕪(かぶら)をかふたといふに 又〳〵かふらやを爰(ここ)かしこと捜(さが)しよう〳〵 見あたり云々(しか〴〵)かたれば我も円金を受取 たる否(いな)やを知らずと財布を打あけ見 れば果(はた)して有りかぶらや大に おどろき是 君(きみ)の所有(もの)なればと すみやかにかへし 五厘を呉(く)れといふ正直なるに感(かん)じ一朱をあたへて 是を謝(しゃ)す若(もし)この円金(かね)なくば蕪にあらぬ株(かぶ) 仕舞なれども円(まる)くおさまりたるもよく〳〵 五円の有金なりアヽ金銭は正直大切に致(いた)さねば なりません 日々新聞 二百四十号出ル