翻刻
【右丁 上部】
ばゝめしがしらせにて
うとんは女川をばいとらん【奪い取らん】と
とうからしをたのみ来りし
にねき大こんにでつくわせ【「出交わす」=でくわす。偶然に出会う】
むごいめにあいあまつさい【あまつさえ=「剰え」=それだけでなく】うどんはふみのめされ【踏みのめされ=したたかに踏みつけられ】たつ
事もならず今のよに
いたるまてうどんのふま
るゝいんゑん【因縁…いわれ、由来】はこのとき
よりぞはじまり
けりとうから
しも大こん
二人おつはさ
まれ【おっぱさまれ=「押挟まれ」=ぐっと挟まれ】からみなかま【「辛味仲間」】の
つらよごし
たゞさへ人に
いやがられ
そのうへ
こんどの
かたきやく
りやうりのやくみも
【左丁 上部】
するものがそふいふ事で
すむものかと大こんと大こんの
中へたてはさみ むしやう
やたらに【無性やたらに=無闇やたらに…考えもなく度を越すこと】
おろせし
ゆへふつ
かけ【ぶっかけ=ぶっかけそば「打掛蕎麦」の略。かけそば】の
とう
からし
ゆどう
ふの
とう
からし。
【右丁 下部】
ばゝ
めしほう
ひはおもひ
のほか
此□【?】を
見て
むねに
つかへる
□□
かき
は
こめ
ん
〳〵
と
ひやむ
ぎに
なりて 【泣いて の誤りヵ】
あやまる
【左丁 中段】
大こん
おろしの
あかいの【紅葉おろし】は
これより
まへはなき
事なり二人
にてとぐてあ
かせ【意味不明】いやみ【嫌味】
からみ【辛味】の
こじらい
れき【「故事来歴」=昔から伝わってきた事物についてのいわれや歴史】
これにて
さらりと
わかりけり
【左丁 下部】
たゞさへおのれ
げすはつたと【下司ばったと】
わさびにいわれさん
しよはこつぶでも
たいていはらをたつて
いるとたかのつめ
のよふな
もの
なれ
と
ま事に
これが
てん
しやう
まもり【天井守】あをとう
からし ようからくして
竹のつゝゑ【「江」とあるところ】も
いれられての事で
つか□□どく【「気のどく」か】
なり