翻刻
しく夫(それ)よりだん〳〵手(て)をやれば。両渕(りやうふち)高(たか)くふつくりとしたる。中(なか)にちよんぼり
埋(うづ)み紅舌(ざね)。そのまはりには長(なが)き毛(け)の。四五 本(ほん)はえて手(て)にさはる。其(その)心地(こゝち)よさ道足(みちたる)が。
一物(いちもつ)亀頭(あたま)を持(もち)あげて。ぴん〳〵と勃起(おゑ)たてば。音勢(おとせ)が手(て)を持(もち)そえて《割書:道|》〽サアこれを
握(にぎ)つてみな《割書:おとせ|》〽ヲヤト言(いつ)たばかり直(すぐ)に放(はな)す。其(その)手(て)を押(おさ)へ《割書:道|》〽しつかり握(にぎ)つて。上(うへ)へやつ
たり下(した)へやつたりしてみなヨ《割書:おとせ|》〽をかしなもんだねへ《割書:道|》〽ナニ可笑(をかし)ものかトこゝに暫(しばら)く気(き)を
移(うつ)させ。そろ〳〵撫(なで)て玉門(ぎよくもん)へ。中(なか)ゆび一本(いつほん)はめてみるに。吐婬(といん)といふは更(さら)になけれど。
ずる〳〵はいれば先(まづ)しめたりと。予(かね)て准備(ようい)の通和散(つうわさん)。唾(つは)にてときこて〳〵と。陰茎(まら)
の亀頭(あたま)より雁首(かりくび)の下(した)の方(はう)までよく塗(ぬり)つけ。さてまた音勢(おとせ)が玉門(ぎよくもん)のまはりへ
べた〳〵塗(ぬり)まはせば《割書:おとせ|》〽何(なん)だエ誠(まこと)に気味(きみ)が悪(わる)いねへ。私(わたい)は浄水(ちやうづ)に往(いつ)て参(まゐ)らう《割書:道|》〽ナニ
気味(きみ)の悪(わる)いことはねへ。マア浄水(ちやうづ)は跡(あと)にしねへ。サア是(これ)からかうするのだトくつと割(わり)こみ
一物(いちもつ)を。押(おし)あてがふに道足(みちたる)は。その大(おほ)むかし名(な)に高(たか)き。弓削(ゆげ)の道鏡(だうきやう)が子孫(しそん)にて。道足(みちたる)
まで三十八 代(だい)遥(はるか)の裔(すゑ)でも否(いや)といはれぬ。血脈(ちすぢ)のしるし歟(か)一物(いちもつ)は。並(なみ)に超(こえ)たる大(おほ)わざ
上ノ五