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コレクション: 春画資料

BnF. Département des manuscrits. Japonais 210 (1) - 翻刻

BnF. Département des manuscrits. Japonais 210 (1) - ページ 31

ページ: 31

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さへ目(め)につきて。その風俗(ふうぞく)を好(この)み給(たま)へば。奥女中(おくぢよちう)も自然(おのづから)。それに移(うつ)りて 意気(いき)作(づく)りには。なすものながら下々(した〳〵)の。女(をんな)の如(ごと)くはえもならず。されど多(おほ)くの 側室(そばめ)のうち。別(わけ)て寵愛(ちやうあい)なし給ふ。片貝(かたかひ)といふ十九 歳(さい)。色白(いろしろ)にして鼻筋(はなすぢ)通(とほ)り。 眼(め)はぱツちりとして黒眼(くろめ)がち。一(ひと)たび睨(ながしめ)にみるときは。ぞつとするほど色気(いろけ)を含(ふく) む。桃代(もゝよ)といへるは二十二 歳(さい)。色(いろ)は少(すこ)し浅黒(あさぐろ)けれど。地躰(ぢたい)の艶(つや)は玉(たま)の如(ごと)く。口元(くちもと)眼(め) 元(もと)に愛敬(あいけう)あり。そのうへ気軽(きかる)で口(くち)まへよく。人(ひと)の気(き)をとる上手(じやうず)なり。また幾瀬(いくせ) とて太(ふと)り肉(じゝ)。標致(きりよう)はさのみ宜(よ)からねど。今(いま)流行(りうかう)の於多福(おたふく)出(で)。むつくりとして愛敬(あいけう) あり。殊(こと)に一義(いちぎ)の上手(じやうず)にて。男(おとこ)を泣(なか)す希代(きたい)の妙術(めうじゆつ)。自然(しぜん)に得(え)たる上開(じやうかい)は。是(これ)に上(うへ) 超(こ)すものもなく。この三人は殊(こと)さらに。吉光(よしみつ)が寵愛(ちやうあい)にて。下方(したがた)風(ふう)に身(み)をかざ らせ。夏(なつ)冬(ふゆ)素足(すあし)の花華(はで)作(づく)り。その余(よ)の側室(そばめ)七八 人(にん)。されば吉光(よしみつ)はかはる〳〵 閨(ねや)へも召(め)し。また此方(こなた)より。往(ゆき)給ひて一晩(ひとばん)に。三人五人の時(とき)もあり。また一人を抱詰(だきづめ)に 楽(たのし)み給ふ折(をり)もあり。しかるにけふは桃(もゝ)の節句(せつく)。祝(いわ)ひ日の事なれば。怨(うら)みツこいが有(あつ)                                 上ノ七