翻刻
埋(うめ)ても埋(うま)らばこそ。せん方(かた)なくて頃日(このごろ)は
しやんぷくりんに由緒有(ゆかりある)。ちやんぷくりん
を頼(たのみ)て居候と成(なり)けるが。つく〴〵
おもふに。我(われ)厄病(やくびやう)本(ほん)田の寒熱(かんねつ)に犯(おか)
され。奇妙(きめう)きてれつの身(み)となりしも
人(ひと)を茶(ちや)にしたるより起(おこ)れりと。一念(いちねん)
発起(ほつき)し。我身(わがみ)を恨(うら)みくづの葉(は)の
せんべい売(うり)と成(なり)て。行衛(ゆくゑ)もしらず
成(なり)にけり。扨(さて)おまつは総次(そうじ)が事(こと)をも
打(うち)忘(わす)れ。毎月(まいつき)朔日(ついたち)を。丸飲(まるのみ)にして
誰(たれ)といふこともなく。じだらく次第(しだい)に
超過(てうくわ)せしが。いか成(なる)因果(いんぐわ)ゑけけつにや【?】
終(つい)に腹うはら)に申し分(ぶん)出来(でき)ければ。有(ある)と
あらゆるおろし薬(ぐすり)はちんなめ