翻刻!草双紙の世界

コレクション: @chinjuさんと読む草双紙

鬼娘伝 - 翻刻

鬼娘伝 - ページ 19

ページ: 19

翻刻

三角(さんかく)也。口は耳(みみ)の脇(わき)まで裂(さけ)て 大なること三才 斗(ばか)りの小児(せうに)の如(こと)く 生れ出(いづ)ると駈歩行(かけあるき)すさまじきこと 生置(いけをく)も詮(せん)なしと。太次衛門夫婦 捕(とら)へて打殺さんと。追ひ廻しければ 鬼娘は側なる火吹竹(ひふきだけ)追取て 夫婦(ふうふ)が天窓(あたま)を。したゝかにくらはしければ 大 ̄キなる瘤(こぶ)を儲(もふけ)。頭(かしら)をかゝへて居(い)る 所を飛(とび)かゝつて夫婦(ふうふ)を捕(とつ)て抑(をさ)へ 瘤(こぶ)の出(で)たる処(ところ)へ喰(くらい)付(つき)。終(つい)に両人を 喰殺(くいころ)しけり。鬼に瘤(こぶ)を喰(くは)れしとは 是より申伝(つた)ふとかや。けれ鬼 子(こ)と いふ程こそあれ。村 中(ぢう)か集(□いま)りて