翻刻
延文五癸子年 諸国大地震 文正元酉戌十二月大地震
正平十五年也
宝徳元己巳年 大地震度々 慶長十癸丑八年 地震
天正十三乙酉十一月同 寛永四丁卯正月東国大地震
秋八月洪水
寛永二乙丑二月奥州山鳴動 寛文五乙巳年大阪雷地震
同十癸酉年 小田原大地震 天和三癸亥年日光大地震
五條橋落
寛文二壬寅年 大地震 天明二壬寅七月江戸同洪水
元禄十六癸未十二月廿二日関東同 文政十二丁 廿九日大火 丑年京同及百日
追加
明和三戌年二月廿六日
津軽出羽守殿領分地
震二付破損所等左之通
御老中方へ被申達候由
一城内櫓破損五ヶ所
内七ヶ所破損堀柵所々倒
一城内住居所々倒
一潰堂二十七ヶ所寺三十三ヶ所
一侍屋敷町在共潰家六千九百四十軒
一潰土蔵并焼失土蔵共二百六十七
一侍屋敷町在共焼失家弐百五十二軒
一潰死 千二十七人
一焼死 三百八人
一怪我人百五十二人
一斃馬 四百四十七疋
右之外水門土手川除水除破損所多有之候
二月十日
右之通之由二御座候
名古屋話談
大阪心斎橋の辺に河内屋某といふ書林有り此者三人連レにて
江戸へ商なから信州善光寺へ参詣せんとて三月廿四日稲荷山と
いふ宿にいたり旅宿せし処夜四ッ時比既に一睡とおほふほとに
大に音してすさましう地震する故こハとて起出んとし
同勢のものを呼ふに壱人ハ返詞したり扨たてさま横様さぐる
手にあたるをよく〳〵思へハ家ハ既に倒れたる也周章やう〳〵
匍出壁のくつれたる所をその土を腹の下へかきやり〳〵外面へ
出たりこれハ大なる音に驚き家の倒れたるハ覚つる也
此人は二階に在しよし先へはひ出たるハ河内屋にて跡より続
て壱人の連レもはひ出たるに今一人の者出こぬ故破れた家