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【右丁】
のなれば最(もつ)とも新鮮(あたら)き空気(くうき)を呼吸(いき)すべし
元来(もと)空気(くうき)は酸素(さんそ)と窒素(ちつそ)との混合物(まざりもの)より成(なり)
て其中(そのうち)に種々(さま〳〵)の瓦斯体(がすたひ)を含(ふく)めり其(その)酸素(さんそ)は
一番(いちばん)必要(ひつよふ)なるものにして人間(にんげん)の空気(くうき)を呼(い)
吸(き)して生命(いのち)を保(たも)つは全(まつた)くこの酸素(さんそ)に由(よ)る
ものとす然(しか)れども酸素のみにては余(あま)り強(つよ)
きがゆへに窒素(ちつそ)を加(くわ)ゑて適当(ほどよく)する者(もの)なり
空気(くうき)は人間(にんげん)の吸気作用(すいこむはたらき)に由(より)て口鼻(くちはな)及(をよ)び気(きの)
【左丁】
道(みち)を過(すぎ)て肺臓(はいぞふ)に達(たつ)し其部(そのぶ)の血液(ち)に混(まじ)りて
身体(からだ)の諸部(しよぶ)を養(やしな)ひ炭酸(たんさん)と成(なり)て復(ま)た血液(けつえき)と
共(とも)に肺臓(はいぞふ)に至(いた)り呼気作用(ふきだすはたらき)に由(より)て気道(きのみち)を過(す)
ぎ口(くち)及(をよ)ひ鼻(はな)より外方(そと)に出(いづ)るものとすこの
炭酸(たんさん)は甚(はなは)だ悪(あし)き者(もの)なれば若(もし)空気(くうき)の中(うち)に沢(たく)
山(さん)増(まし)とき空気(くうき)も亦(また)人間(にんげん)の生命(いのち)を保(たも)つこ
と能(あた)はず縦令(たとゑ)ば芝居(しばい)などの如(ごと)き衆人(しゆじん)の群(あつ)
集(ま)る場所(ばしよ)に於(をひ)て頭痛(づつう)及(をよ)び嘔心(むかつき)を生(しよふ)ずるこ