翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

無人島漂流書付 - 翻刻

無人島漂流書付 - ページ 9

ページ: 9

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一大坂舟天明七未年出帆越後荷方仕成米積江戸表へ回し又夫より  仙台荒浜の米を積に参候心得にて未極月十日頃出帆房州九十里灘           ―舟の詞東を云  にて大西風に吹流れ日の本の△△方へ吹流され凡三十日はかりも流候由寒  中に候得共大暑のことにて一日はたかに汗流れ候由それより東風を  願ひ帆桁を柱と致廿日はかり昼夜かきりなくはしり申候由の処漸無人  島へ申二月朔日漂着凡六百里余も日の本の方へ参候と奉存候よし右  船無人島西の方へ本舟ハ捨橋舟に乗り磯に着皆々上り申候其処に私  釣道具有之候に付人の住候成と存惣人数岩間を伝へよしを押分け  参尋候処私住候岩穴へ行当り互におとろき夫よりしか〳〵の由を語右  人数壱処に集り居申候私のうれしさ不申尽候右人数の内火道具持候者  有之四年目に火出来彼嶋貝磯菜蟹に至るまて煮やき出来漸にて  給申候勿論給ものハ先達給候品に御座候しかるに白き鳥大勢にて  とり候得者次第にさとく相成色々/ちやくき(本文の通)を以とり申候人数大  勢に相成候に付水溜拵不申候てハ相成不申と存給候貝のからを磯に  有菊目石をませ焼石灰を拵芳の根葉をすさに入石にて搗産ス物を  仕成天水を取集置申候元より岩穴へも水を貯申候又石により水の  ひき申候も御座候 一扨壱同申合何分国本帰申度神願仕正五九月十五日の夜通仕大神  宮を祈願仕候廿三夜待をも仕候其外神仏を祈候事勿論の義に御座候 一何分国地へ帰度念願にて嶋中相廻り居候処葉六七間四方程丸き葉  の木生立御座候に付皮をはき見候処至て強き物に付年々あつめ貯置候て  綱に致帆道具にも仕候