翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

漂流記 - 翻刻

漂流記 - ページ 6

ページ: 6

翻刻

 蚊帳も芭蕉の糸にて仕候至て暖気成国に御坐候  年中裸にて暮申候婦人も同様にて湯巻仕り  惣髪にて後へ下け耳には環を入居申候 トカキ  長三尺斗も有之背に金色の星有之候毒虫相見候  見付次第殺申候 一草木都て葉持【枝ヵ】も違ひ申候日本に有りふれ候  草木は一向無御座候見請不申候 一マムシ但ハミとも有太さ壱尺五寸廻り長さ壱丈弐尺斗の                        御坐候 一水牛日本の牛より大なれとも色薄く角太く長く                      御ざ候  車なとを引せ申候用事相済候得は水中へ  這入顔斗出し居申候食物は日本の牛同様に御坐候 一センと申木御座候大さ弐尺廻り御座候実は日本の  八つぶさ番椒(トウカラシ)の大さにて色赤く辛(カラ)み甚敷御坐候 一日数二日斗右之処に居申候処人数男女五六人斗り罷越候て  何れにそへ連行候体にて早速同道仕候処至て高山之  嶮敷道を通り十里斗りも行《見せ消ち:乃|日》暮其所の小