翻刻
家にて二夜宿し申候途中の食物は右婦人三人ウヘトウカイ
を煮候て持参仕候翌日二十丁船渡り仕り候て庄屋と
申様成処と相見家居も少し大きく御座候処へ参候処
阿蘭陀人と相見髪赤く着物は羅紗銀の杖
頭巾を着し足は股引様之物にて剱を帯し居
申候侍拾二三人罷越申候て私共を引まとひイバナ
と云所之陣屋体之所へ連越尋方等仕候
様子と相見え候得共一向言語通し不申候然る
処此所之柱に文政七申六月六日日本奥州南部八戸
徳二郎船拾壱人乗り流来候趣真字にて相認御坐候
此処に二日斗居申候右侍様之人曲禄様之物に腰を掛居
申候鉄炮等も餝り付御座候夫ゟ右大将之居り候処
と相見私共を連行右主人と相見候 仁(ニン)一(ヒト)と通り
見分之上裏之長屋へ連行申候
一婦人は羅紗しゆばん様之物を着裾は袴之様の
物を着し居申候耳に環を入上輩之分は両びんを