翻刻
【右丁】
【頭部欄外】発熱初
初 痘の発熱(ほつねつ)は傷寒(せうかん)に似(に)たり但(たゞ)し耳(みゝ)と手(て)の
の 中指(なかゆび)の冷(ひゆ)るをもつて試(こゝろ)み知(し)るといふ説(せつ)あり
日 信用(しんよう)すへからす又耳の後(うしろ)にあかきすじをあら
はすといふもしるしなし世上痘はやれは小児
の熱(ねつ)ある時痘の心得あるへし第一痘の熱(ねつ)は
眼(めの)中なみだぐみてまたるく見へ両足たゝぬ
ものなり又 腹(はら)中の熱をとくと察(さつ)し見るべし
其ばしめ【ママ 濁点の打ち間違いヵ】外感(ひきかぜ)により発すれは水はなせき
出るもの也或は食(しよく)せうの熱(ねつ)よりはつし又はもの
【左丁】
【頭部欄外】発熱中
におどろきて序熱(しよねつ)となるもありそのうち発熱(ほつねつ)
はけしきものかへつてすくなく出 表(ひやう)に熱かろく
二 見へて多く出るものあり発熱の時は軽(かろ)き重(おも)き
によらす食(しよく)事は喰(く)ひかぬるもの也 箸(はし)のすた
日 らぬは吉(きつ)なり痘は始終(しじう)胃気(いき)を本とす重しと
《割書:よく食|する事》いへともよく食するものはしのくべし平日(へいじつ)肝(かん)
《割書:第一なる|ゆへにさして|禁物なし》気(き)たかぶるうまれ付は発熱に目を見つむる事
《割書:もちるい|なと喰て|よし》ありおとろくへからす目ぐれしてあとさはやか
なるものよし譫言(うはこと)つよく人見しりなき物は