翻刻
【右丁】
【頭部欄外】見点中
かならす多し両顔(りやうくはん)【左ルビ:つらほね】の痘 粒(つふ)わかれてたち出る
もの吉なりとかく両の頬(ほ)はあかくべつたりと
して粒たちわかれいまた地さかいわかちかたき
五 ものなり両顔さへたち出れはあとより多く
日 出ぬものなり吉痘は胸腹(むねはら)にはなきものなり
又 頭(かしら)面(かほ)に見へずして手足或は腰(こし)尻(しり)のあたり
より見へかゝるは逆(ぎやく)にして宜(よろし)からす又此時 皮(かは)ひ
とへ内にありて出うかさるものは甚むつかし
かならす狂躁(くるひさはき)して昏昌(むせう)なるもの也表裏の
【左丁】
虚実(きよじつ)を考(かんが)へ出うかする事 肝要(かんよう)なり或は風寒(ううかん)【ママ 「ふうかん」の誤】
にて表を閉(とづ)るものあり裏(うち)の気かひなきもの
あり此外どく毒気を内にふくみて色黒く青く
或はど毒をすかして発(はつ)するものあり是等を
詳(つまひらか)にして療治すべし吉痘といへとも出うく
まては大切なりふといさゝかにてもものにさゝへ
らるれは甚軽き痘にても出うかすして変(へん)に
あひ又出うきかけて引こむもありかせくちより
出うきくちを大事とすべし痘の治法は全く