東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

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前訓 - 翻刻

前訓 - ページ 22

ページ: 22

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  織縫(をりぬひ)料理(りやうり)煮(に)焼加減(やきかげん)大(おほ)やうかくのごとし。右(みぎ)の手(て)わざ   不調法(ぶてうはう)なるは女の大恥(おほはぢ)なり励(はげみ)て覚(おぼ)へしならひ給ふべし。   此外(このほか)の遊芸(ゆうげい)は下(した)〳〵(〳〵)の身(み)は知(し)らぬかたが却(かへつ)て頼母敷(たのもしき)ものなり 一 神仏(かみほとけ)の御供(をそなへ)ものは疎(をろそか)にせまじき事なり。其外何事(そのほかなにごと)も  母(かゝ)さまの御 助(たすけ)をし御苦労(ごくろう)のすくなきやうに油断(ゆだん)なく       《割書:てつたい| 》  御気(をんき)くばりが大事(だいじ)にて候   惣(そう)じて飯(めし)をたき汁菜(しるさい)の料理(りやうり)をするをいやしき業(わさ)の   やうにおもふは甚誤(はなはだあやま)りなり。すべて女に四(よ)つの徳(とく)あり。則(すなはち)   婦言(ふげん)。婦徳(ふとく)。婦 功(こう)。婦 容(よう)。といふ。女は此四(このよ)つの行(をこな)ひ一(ひと)つ   かけてもならぬものなり。其第一婦言(そのだいいちふげん)とは女の辞(ことば)なり。   ものいひ鮮(あざやか)に口(くち)のきゝたるにはあらす。能言葉(よくことは)をつゝしみ   ていふこれなり。二(ふた)つに婦徳(ふとく)とは女の徳(とく)なり。才能人(さいのうひと)にすぐれ   たるにはあらず。起居静(たちゐしづか)にしてさはがしからず。身(み)を顧(かへりみ)て   人(ひと)の知(し)りても恥(はづ)る事なきやうに慎(つゝし)むこれなり。三(み)つに婦功(ふこう)   とは女の業(わざ)なり。たくみなる事人にすぐれよといふにはあらず。   常(つね)に織縫(をりぬひ)の業(わざ)に怠(をこた)らず。客人(きやくじん)などあれば食物(しよくもつ)など   いさぎよくして馳走(ちそう)するの類(たぐひ)これなり。四(よ)つに婦容(ふよう)とは   女の貌(かたち)かほよく姿(すがた)のうるはしくある事にはあらず。湯(ゆ)あひ   髪洗(かみあら)ふ事 怠(をこた)らず。身持穢(みもちけが)らはしからず。朝(あさ)とく髪結(かみゆ)ひ。   常(つね)にかたちを齊(とゝの)へ取乱(とりみだ)さぬをいふなり。此四(このよ)つはこれ女乃