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コレクション: コレクション3

麻疹癚語 - 翻刻

麻疹癚語 - ページ 14

ページ: 14

翻刻

【右丁】 読(どく)せし。麻疹(ましん)精要(せいよう)も精(せい)がつきて。 ハレ薬代(やくだい)もないとつぶやく医(い) 家(しや)も多(おほ)かるべし。既(すで)に訥子(とつし)去(さり)て 梅幸(ばいこう)秀(ひいで)。疱瘡(はうさう)ねいりて麻疹(はしか) 行(おこな)はる。誠(まこと)に禍福(くわふく)は七ころび 八起(おき)。通(とほ)り町(ちやう)の人形(にんぎやう)見世に。 うれぬ達磨(だるま)は白眼(はくがん)にして。 【左丁】 世上(せじやう)の人(ひと)を恨(うらめ)しげににらみ。 あるじは頬(ほう)をふくらかして。恰(あたかも) 張子(はりこ)の《振り仮名:木兔|み[ゝ]づく》の如(ごと)く。又(また)新道(しんみち)の 炙鰻屋(うなぎや)は。団扇(うちは)の音(をと)も絶(たえ)〴〵 にて。銅(あかゞね)の長火鉢(ながひばち)も火(ひ)の消(きへ)た やうに淋(さみ)しく。焼手(やきて)のはちまき 頭痛(づつう)にかはり。鍋焼(なべやき)の泥亀(すつぽん)も。