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コレクション: コレクション3

麻疹癚語 - 翻刻

麻疹癚語 - ページ 16

ページ: 16

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【右丁】 程(ほど)も推量(すいりやう)され。衣紋(えもん)の紅(もみ)うら 何(なに)とやら。色気(いろけ)がさめてみゆる也。 此時(このとき)に当(あた)ッては。深川(ふかがは)ゆきの 家根舟(やねぶね)も。鼻(はな)の下(した)とゝもに 干(ひ)あがり。吉原通(よしはらがよ)ひの𫅋(よつで)駕(かご)も。 腮(あご)とひとしく宙(ちう)につるして。 唯(たゞ)くすしの乗物(のりもの)のみ。大門(おほもん)の 【左丁】 出入(いでいり)昼夜(ちうや)をすてず。中(なか)の町(ちやう)の 桜(さくら)もこれが為(ため)に延引(えんにん)して。 寂(さみ)しさ増(まさ)る夕間暮(ゆふまぐれ)。羅生門(らしやうもん) 河岸(がし)の哀(あはれ)なるや。茨木(いばらき)がゝ りの大格子(おほかうし)も。すがゝきの声(こゑ) 寂(じやく)として。渡辺玄好(わたなべげんかう)御見舞(おみまひ)と。 腕(うで)をとらへて脈(みやく)をばうかゞふ。