翻刻
【右丁】
麻疹(はしか)を赤疱瘡(あかもがさ)とよびて。恐(おそ)るゝ
事はなはだし。《割書:此間二百六|十年を過(す)ぐ》又(また)後(ご)一条
天皇の万寿(まんじゆ)二年。《割書:此間二十六|年を過たり》白河帝(しらかはてい)の
承暦(しやうりやく)元年(ぐわんねん)。《割書:此間五十四|年に及(およ)ぶ》鳥羽(とば)帝の永久(えいきう)
元年又 流行(りうかう)す。《割書:三十六年|目なり》土御門(つちみかど)帝の
建永(けんえい)元。《割書:九十三年|を過ぐ》後堀河(ごほりかは)帝の嘉禄(かろく)
元年に流行(りうかう)し。同(おな)じ御代(みよ)の安貞(あんてい)
【左丁】
元年。其間(そのあひだ)纔(はづか)【ママ】に三年にして又(また)
流行(りうかう)す。後深草(ごふかくさ)帝の康元(かうげん)々年。
《割書:此間九十年|を経(へ)たり》後二条(ごにでう)帝の徳治(とくぢ)二年に
はやりし後(のち)久(ひさ)しく。此疾病(このやまひ)の
行(おこな)はれし事(こと)を聞(き)かず。其年(そのとし)
百六十四年を過(すぎ)て。後土御門(ごつちみかど)帝の
文明(ぶんめい)三年に大(おほ)きに流行(りうかう)し。十二