翻刻
【右丁】
はしかは命(いのち)定(さだ)めといひて。我(われ)を恐(おそ)るゝ事。
錦升(きんしやう)が敵役(かたきやく)の如(ごと)く。達磨(たるま)《振り仮名:木兔|みゝづく》を
おもちやにして。ねだり喰(ぐ)ひする
半道敵(はんだうがたき)と。同日(どうじつ)の論(ろん)にあらず。其(その)
達磨(だるま)や《振り仮名:木兔|みゝづく》も。はりこは軽(かる)いもの
なれば。軽(かる)い所(ところ)にあやかれとて。人(ひと)も
贈(おく)り我(われ)も買(か)へども。軽(かる)いといふにも
【左丁】
油断(ゆだん)はならず。浮石(かるいし)カルメイラは
見(み)た所(ところ)から痘痕(みつちや)に似(に)てきみわるく。
かるたにすべたの名(な)もあれば。軽(かる)い
沢(ざは)も峠(とうげ)が難所(なんじよ)。かう気(き)にかけて見(み)る
時(とき)は。尻(しり)の重(おも)たい達磨(だるま)どの。二便(にべん)の
通(かよ)ひも居(ゐ)ながらに。たれ知(し)るとなく
仕(し)そこなひ。尻(しり)の腐(くさ)りて九年(くねん)