翻刻
【右丁】
けなし。麻疹(はしか)の神(かみ)はないもの
とは。余(あま)りなるいひ分(ぶん)なり。麻疹(はしか)
にも疱瘡(はうさう)にも。いにしへより神(かみ)
あればこそ疫瘡(ゑきさう)とは国史(こくし)
にもしるし。又(また)長徳(ちやうとく)の記(き)に。
四月廿三日乙卯 《振り仮名:勅-_二聞|みことのりして》《振り仮名:天-下_一|あめがしたに》患(うれふる)_二
《振り仮名:疫-疾_一|ゑきしつを》者(もの)《振り仮名:巨‐多|おほし》宜(よろしく)_下【左ルビ:べし】給(たまはり)_二《振り仮名:官-符五-畿|くわんぷをごき》
【左丁】
七道諸国(しちだうのしよこくに)_一奉幣(ほうへい)転経(てんきやう)祈祷(きたうして)除(のぞく)_上
_レ災(わざはひを)とみえたり。これみな疱瘡(はうさう)
麻疹(はしか)はやり風(かぜ)の類(たぐ)ひまでも。
夷狄(ゐてき)の神(かみ)のなすわざなれば。
皇国(みくに)の御神(みかみ)に奉幣(ほうへい)して。邪(じや)
気(き)をさくる事(こと)なれば。必(かな)らず神(かみ)
なしとはいふべからず。神(かみ)ありとて