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コレクション: 養蚕の書

養蠶實驗録 - 翻刻

養蠶實驗録 - ページ 38

ページ: 38

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【右丁】 迄は三 倍宛(ばいづゝ)に廣(ひろ)げ庭(には)の起(おき)は二倍にてよし ○自然(じねん)と野に生る桑子の意味を五分取家にて赤子を養(やしな)ふ心を五分取桑 与(あたふ)る時々(じじ)数多(あまた)の蚕を我(わが)一人子(ひとりこ)の思を為(なす)べし是養蚕の極意也 ○蚕を能(よく)養(やしなは)んと思(おもふ)人は第一に好(よ)き土地(とち)。性(しやう)好(よ)き桑(くは)。能(よき)蚕母(さんぼ)。を撰(えらふ)べし 此三ッ調(とゝのは)ざれば養蚕(やうさん)の道を悟(さとる)とも甲斐(かひ)なし次(つぎ)て種(たね)の撰(えらみ)次に養蚕(やうざん)の術(じゆつ)を心得(こゝろゑ)べし ○種(たね)に数多(あまた)の異名(ゐめう)あり又 國土(こくど)の性(しやう)によりて一 同(どう)せず寒暖(かんだん)の風土(ふうど)異(ことなり)り#1繭(まゆ)に 大中小あり又白あり黄(き)あり善悪上中下あり中にも黄種(きたね)は寒暖(かんだん)共に強(つよ)し とり分(わけ)黄種(きだね)にて種(たね)が嶋(しま)と異名(いめう)せる中形の繭(まゆ)にて少(すこ)し長く丸く中くびれ少(すこ)しく 大縮(おほちゞ)らにてはふをしめ福々しき形也是は武相豆州 都(すべ)て南陽の暖國(だんこく)に飼(か) へば必(かならず)上作して能(よ)くたち糸目多し当村 流行(りうかう)の上品なり 【左丁】 ○桑(くは)採(と)ることは夕方 宜(よろ)し朝(あさ)とりたる桑は凋(しぼみ)早く味(あぢはひ)少し據(よんどころ)無く朝とらば露八分 程 落(おち)し時とるべし深き意味あり ○又庭 起(おき)後は痩(やせ)地の桑(くは)はとり立がよし能(よ)き畑(はた)の肥太(こゑふと)りたる柔(やはらか)なる桑は 前々日に刈込(かりこ)み凋(しほ)れざるやうに囲(かこ)ひ中一日置二#2日目 宛(づゝ)に順々に喰すべし 剛(こは)き桑を養(か)へば蚕性 克(よ)く糸目多し雨(う)天 續(つゞ)き囲(かこ)ひ無時(なきとき)は濡桑(ぬれぐは)を 山の如くおろし積重(つみかさ)ね上より筵(むしろ)にて覆(おほ)ひ踏付(ふみつけ)暫時(ざんじ)に熱(ねつ)を持(も)たせ然(しか)る を執(と)り廣(ひろ)げる時は露(つゆ)即(たちま)ち乾(かは)き葉 剛(こは)く成る妙也《割書:蚕ひきる頃油強き桑の伐立を用ばひきをひかへ時日|遅れ暑寒に屓#3薄まゆでき死にこもり多し》 ○大 毒(どく)の斤目 始(はじ)め厚(あつ)く置(おく)事百貫目の毒 建込(たてこめ)たる所にて養(か)ふ百貫目 の毒露桑 濡(ぬれ)桑三十貫目の毒建込やとひ七十貫目の毒 ○蚕は寒(さむ)さと風を嫌(きら)ふと云人多けれど是は間違の元也風を好には