みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE1

訓蒙天地辨 地 - 翻刻

訓蒙天地辨 地 - ページ 16

ページ: 16

翻刻

のぼる太陽(たいよう)に近(ちか)づくにしたがつて包(つゝま)れたる陽気(ようき)相|感(かん)し上昇(しやう〳〵)の気|雲(うん)中に衝(つき)入水土の気は重雲(ちやううん)とともにいよ〳〵|囲(かこ)んで火を中につゝみ火は又|凝(こつ)ていきほひさかんに燃圓団(もへゑんだん)となるしかうして陽(よう)は其|性剛(せいごう)に陰(ゐん)は其|質柔(しつじう)也つねに陰(ゐん)を破(やぶ)つて東に走(はし)り西に撞(つく)此ゆえに勝|勢(せい)逼(せまり)きつて雲覈(うんけう)を破り或(あるひ)は絹(きぬ)を裂(さく)ごとく又は鼓(つゞみ)を鳴(な)らして声(こへ)をなすに似(に)たり陰物たる雲水(うんすい)の気は俄(にわか)に雨をはつし時雨をなすそれともに陰|陽(よう)和(わ)合(ごう)せずして上天にすれ合て雷鳴(らいめい)をなし陽(よう)は燃(もへ)陰或は雨をなしともに其気を散(さん)じてたちまち止(や)む夏月(かげつ)多きは其|候(こう)によるもの也其|落(おつ)る時は俄かに凝(こ)れる至陽(しいよう)の火なるがゆへ金石(きんせき)を砕(くだ)くの勢(いきほ)ひあり又は火をとじめて物を焼(やく)又|雷鳴(らいめい)の時其気に乗(じやう)じて雲中(うんちう)を翔(かけ)る獣(けもの)あり雷獣(らいじう)といふとしかれども此|説(せつ)おそらくは非(ひ)なり一書(いつしょ)に獣の有理(あるり)なしといふはます〳〵非(ひ)也地の陽(よう)に近(ちか)きごときは土中(どちう)よく物を生ず馬のごとく 豕(いのこ)のごとく是にふるれば人を殺(ころ)す是|陽気(ようき)俄項(がきやう)に生(しやう)ずる処の物にして陽(よう)は乗(じょう)じて出(いづ)此|獣(けもの)は人以て制(せい)すべし雷(らい)にあらずといゑり是をもつて見る時は獣(けもの)あつて雷に乗(じやう)ずるにはあらじ俄(にわか)に陽気|乗(じやう)産(さん)のものならん或(あるひ)は又高山より雷(らい)出るといふも山は雲を出すがゆへ夏月(かげつ)俄(にわか)に雲をのぼせ雷雨(らいう)を   雷(らい)【左・かみなり】電(でん)【左・いなびかり】