みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE1

訓蒙天地辨 地 - 翻刻

訓蒙天地辨 地 - ページ 27

ページ: 27

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ゆへ也狐火と云うも究(きわ)めて是ならん㚑(れい)海集(かいしう)に火に陰陽の分 あり陰火は形(かたち)有て質(しつ)なし故に巨海(こかい)【左・おゝうみ】夜火光あり曠野(くはうや)【左・ひろの】并 燐火(りんくは)あるものこれ近(ちか)つくときはなし是質なき也陽火は 形(かたち)あり質(しつ)あり木を鑽(きり)て火出金石を憂撃(うつげき)して火出るは 能(よく)ものを焚燎(はんりやう)【左・やく】す形質(けいしつ)全(まつた)く満る火なれば也と云         火柱(ひばしら) 問て云火柱と云もの有中天の妖火(ようくは)なりや又|彗孛(すいはい)の類にも あらじ其|建(たて)る方に火災(くわさい)の懼(おそ)れ有と是何ものぞ 答て云火柱は鼬(いたち)の吹気也とて其|説(せつ)に云鼬は火物也かれ 集会(あつまり)て数百疋其気を吐(はく)とき呼吸(こきう)の息(そく)気立|昇(のぼり)て夜陰 の空(そら)に火をあらわす毎夜かくすることあり田野(でんや)に蛙(わかづ)集 て争(あらそふ)ことあるがごとし是又一|奇事(きじ)也鼬は火陽の物なるが ゆへに其|群兵(むらがる)方に火柱をあらわし下|火災(くわさい)の応(おう)ありと 然ども奇怪(きくわい)也書に所見(しょけん)なし畢竟(ひつきやう)夏月の妖火(とびもの)中天の怪星(くわいせい)と理同じかるべし       ○天狗(てんぐ) 問て云世に天狗(てんぐ)と云 ものあつて怪力|頗(すこぶ)る奇(き)也 深山|幽谷(ゆうこく)に隠(かく)れつねに 人目に見へず高山には すべて天狗|住(すん)てあるひは 生る人を掴(つん)で数(す)百丈の 谷に投(とう)じ又は樹(じゅ)上に 屍(しかばね)を掛(かけ)などす相(そう)州大山 越中立山。出羽の羽黒(はぐろ)。上 州|妙義(めうぎ)中(なか)の嶽(たけ)。性別|日光(につくはう)      天(てん) などに至(いた)るところ怪異(けい)の谷      狗(ぐ)