翻刻
り高潮の後横四五丁の海となり田丁六丁程上み浪打際となる此村地高
千三百石谷々残る田畠九十石里人生業を失ふも理なり(陥没地(○○○)の第九)
(八〇)鹿持 亡所潮は山迄田丁は一面の浜になる沙漠渺々として旅客津に迷ふ
(八一)田の口 潮は銅山の下迄
(八二)田の浦 潮は飯積の麓迄
(八三)下田 亡所潮は山迄
(八四)鍋島、竹島、井沢、小津賀 潮は田丁、窪田は海となる(陥没地(○○○)の第十)
(八五)中村 地震に三ヶ二家倒る潮は田丁窪田まで
(八六)佐岡 潮は田丁迄
(八七)右山 潮は田丁残なし
(八八)坂本 潮は香山寺麓迄
(八九)山奈 潮は田丁まで木戸は家尽く流れ窪田は海になる(陥没地(○○○)の第十一)
(九〇)真崎 潮は山迄田地不残海になる(陥没地(○○○)第十二)
(九一)深本、間崎、津蔵崎 潮は山迄田地中、半海になる(陥没地(○○○)の第十三)
(九二)初崎 亡所潮は山迄一草一木残なし
(九三)下の茅 潮は『チャ』の木迄浜より行程一里故の市井は海底に沉み舸艦を多く繁
ぎぬれば外記すべきなし(陥没地(○○○)の第十四)
(九四) 亡所田苑一面の浜となる
(九五)大岐 亡所潮は山迄民家三軒残る一草一木残なし田苑は一般の沙浜となり茫
々乎として暗に胡国に遊ぶ
(九六)以布利 亡所潮は天神山の峠五尺斗下迄市井海に没す(陥没地(○○○)の第十五)
(九七)窪津 亡所潮は山迄
(九八)津呂、伊佐、松尾 在所高き故無事
(九九)大浜、中浜、浦尻 亡所潮は山迄
(一〇〇)清水 亡所潮は越浦境の小坂を打越す
(一〇一)加久見 半亡所潮は山迄
(一〇二)三崎 亡所潮は山迄、田苑ば一面の瀬になる龍串の奇石埋没す(龍串は奇石
の名勝地)
(一〇三)爪白、下川口、片糟、貝ノ川、大津、小才津野 潮は山迄
(一〇四)尾浦、西泊、樫浦、周防方、小満目、赤泊 亡所
(一〇五)柏島 亡所家少し残る
(一〇六 天地、橘、小筑紫 亡所