翻刻
《ルビ:数多|あまた》にして《ルビ:其見|そのけん》聞する有さま《ルビ:哀|あは》れ共恐し
ともいはんかたなし《ルビ:誠|まこと》に浪花の《ルビ:地|ち》《ルビ:開闢|ひらけ》てより
《ルビ:已来|このかた》《ルビ:斯|かく》る《ルビ:大変|たいへん》また有間敷《ルビ:前代未聞|ぜんたいみもん》のこと
なりけり●《ルビ:爰|こゝ》に《ルビ:奇|き》なることあり《ルビ:汐水|しほみづ》《ルビ:突|つき》きたる
前に《ルビ:前垂嶋|まへだれじま》へ二丈計の《ルビ:高坊主|たかばうす》出たり《ルビ:此辺|このへん》の人々
是を見て《ルビ:肝|きも》をつぶしアレヨと《ルビ:言|い》ひ居る内《ルビ:彼|かの》《ルビ:高坊主|たかばうず》
海に《ルビ:入|いり》《ルビ:陸|くが》に《ルビ:向|むか》ひ手を《ルビ:以|もつ》て水を《ルビ:追|をふ》が如くすると見て
《ルビ:姿|すがた》見へずなると《ルビ:間|ま》もなく水突来ると云《ルビ:是|これ》《ルビ:此変|このへん》を
《ルビ:知|し》らさんが《ルビ:為|ため》かふしぎなる事ども也
十一月五日の《ルビ:夜|よ》
大津浪
来ル前
大坂
《ルビ:前垂|まへたれ》
《ルビ:嶋|しま》に
出る
《ルビ:怪異|くわゐ》の《ルビ:図|づ》