翻刻
夫より西風募る午の下刻稀なる大風手弱なり仮家吹キ
倒すもあり雨交り也暮頃少し風やむ夜二入りまた大風沖ノ方
海の音冷し十日頃のこし暁風やむ
十一日快天市中商売すへくまた火焚くへしとの触あり
銭湯朝五ツゟ夕七ツ時迄いたすへきとの触あり未の刻
酉の刻両度小ゆれあり此頃魚類多く価安し
十二日卯の刻はかり中ゆれ南風催しむせ暑し海岸防禦
御備として一統陣羽織野袴陣笠用意あるへきとの令
あり藩中一統破損見分あり
十三日終日雨夕方大雨夜両三度小ゆれ一丁通しあり
此度之変事二付御用意之湫 御上御入用を除キ餘計之分御
家中下々迄御貸付二相成候様致度候得共何分員数少ク
一統へ平等二行渡り不申候間其儀成兼候故御払過二相成候二付
入用之面々ハ御普請方へ申談相調可被申候
右之通両御当番御達二付御通達申候 御目付中
十四日朝曇巳の刻快晴午の下刻中ゆれ夜二入り小ゆれ有
十五日快天信州いまた日々大ゆれありいいやまなと一日十八九度も
ゆれありとそこなたハ此頃あまりなきかのことし信州犀
川の湛へ水十三日夜一時に流る下流所々死人多し
十六日快天戌の刻小雨丑の中刻小ゆれあり