翻刻
廿二日快天市中過半本宅へ入る壱丁夜廻りやむ小ゆり
三度あり
廿三日快天午の刻曇むせ暑し酉の刻南風戌の刻雨ふる
小ゆりあり廿一日善光寺大ゆれ有
信州渋の湯元田中辺初度の地震類なし此頃漸々劇しく
をの〳〵仮屋を造るよし
廿四日快晴事無之
廿五日薄曇午の刻晴曇定らす終日同し
廿六日半晴半曇予九日より昼夜とも本宅へ入る老少足弱
ならハやはり仮屋住也けふハ仮屋の椽とり払ひ屋根はかり残し
家族一統本宅へ入る申の刻はかり小ゆりあり未の刻雨ふる
申の刻しはらく晴れ酉の刻雨ふる此節市中大概本宅へ入る
衆心常に復す藩中も過半本宅へ入仮屋住十中二三なるへし
廿七日終日終夜雨やます昼夜ゆれなし
廿八日終日小雨夜に入雨つよし丑の刻小ゆれあり
廿九日雨終日終夜
六月朔日雨午の刻霽る夜晴明
二日半晴半曇此節下越後小千谷の者菘里常国守を始として
藩中町家所々傾家を修復す此者常に是を業とす道具類
よき故修復に便利なるよし其党二組計り一組七八人也