翻刻
右(みぎ)の表(へう)に據(よ)れば多少各時辰計の差(さ)あるべきも強震地方(きやうしんちはう)よりの距離に拘(かゝ)はらず震動を
感(かん)じたる時間(じかん)に遅速(ちそく)なきを観るべし即(すなは)ち火山地震の如(ごと)く中心(ちうしん)より震波を周囲の地に
渦紋状に伝播(でんぱ)したるの徴(ちよう)なきものにして地辷地震の性質(せいしつ)を具(そな)へたるものなり
罹災の状況及 統計
罹災(りさい)の実況(じつきやう)は其地(そのち)《ルビ:方庁及|はうちやうおよ》び他の《ルビ:官衙|くわんが》等の上申、状況視察員の報告(はうこく)に據(より)て明瞭(めいりやう)なるべ
し又被害(またひがい)の統計猶未だ其全況(そのぜんきやう)を視(み)るに足(た)るべきものあらず是れ偏(いとへ)に災後日尚浅きに
由(よ)る故(ゆゑ)に此(こゝ)に之(こ)れを省(はぶ)く但其《ルビ:惨憺|さたん》の状(じやう)に至(いた)りては本官出張の《ルビ:目的|もくてき》専ら地震の性質を
視察(しさつ)するに在(あ)るを以(もつ)て巨細に之を視察(しさつ)するを得ず唯《ルビ:沿道|えんだう》被害地の景況(けいきやう)を目撃(もくげき)したる
に過(す)ぎざるも事皆予想(ことみなよそう)の外に出(い)でざるはなく真に酸鼻(さんび)に堪(た)へざるなり(地図及統計
表は略す)
○ 大 地 震 見 聞 録《割書:6大 尾| 》
明治二十四年十二月二日印刷
明治二十四年十二月四日出版
北海道庁士族
編輯人 湯 澤 誠 之 助
《割書:東京々橋区木挽町二丁目|十三番地寄留》
東京府士族
印刷人 山 田 龍 二
《割書:東京々橋区宗十郎町五番地|内海峯吉方寄留》
東京府士族
発行人 内 海 峰 吉
《割書:東京々橋区宗十郎町五番地| 》
日進堂内
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《割書:東京々橋区宗十郎町五番地| 》
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