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【右丁】
上(かみ)がうへ
下が
した
まで
世を
わたる
身の
くるしみは
誰(たれ)か
やすかる
上(かみ)天子 諸侯(しよこう)より下(しも)臣民(しんみん)にいたるまでそれ〳〵の職分(しよくふん)ありて■しく安居する事なし然るを己(をのれ)独(ひとり)しゐて
逸楽(いつらく)を求(もと)め鵜鷹(うたか)逍遥(せうよう)を好(この)み酒宴(しゆゑん)遊覧(ゆふらん)に長し■勢(いんせい)美食(びしよく)にまよひ其 職分(しよくふん)を勤(つとむ)ることを知らす
かくのごときのものは終(つゐ)に国家(こくか)をやぶり身をほろぼすもつたいなき事なり
【左丁】
徒(いたづら)に
くらす
わがみ
の
おろか
さよ
能(のう)のひとつも
たしなみは
せで
世のかしこき人を見るに若(じやく)年の時より才智(さいち)芸能(けいのう)に志ふかく日夜 怠(おこた)ることなし故に諸芸(しよけい)万
能に達(たつ)し其名をあらはし禄(ろく)を得家をおこすおろか成
■は此年に成まで只■■昼(ひる)ねを
このみあくまで食(しよく)し暖(あたゝか)成まで着(き)ていたづらに月日をくりき禄にも棒(ぼう)にもはづれ狗(いぬ)の
年よりたるごとくにして一生(いつしやう)を■す後悔(こうくわい)千万 臍(ほそ)をかめども甲斐(かい)なし