東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト8

最明寺殿教訓百首 - 翻刻

最明寺殿教訓百首 - ページ 34

ページ: 34

翻刻

【右丁】 角(かど)あれば   物の    さはりて  むつ    かしや  心に    しられ  まろ〳〵と      せよ およそ物に角(かと)ふしあればよろづの物にさはりかゝりていとむつかし人の心もいぢわろ くとが〳〵しければさはる物いて来てわづらはし只心をたいらかにまろ〳〵ともてば 何のさはりとがめもなくて安穏(あんをん)也心の丸きといふは只すなほなるをいふなり 【左丁】 人はいかに   はらを    立つゝ  いかる     とも  我は   しづ     かに   ことはりを       いへ 気ばや成人己が心にさかへばいかりて悪口す夫■身を果(はた)し禍(わさわひ)をまふくかくのごときの人に出合なば 心をしづめ詞(ことは)をやはらげ理(ことはり)をいひわくべししかれば彼(かの)馬■者(ばかもの)も理に伏(ふゞ)してしづまるもの也 向(むかふ)の悪 口にのりて此方もいかればたがひの悪口 雑言(さうこん)にて共(とも)に恥(はち)をかき世の口ずさひと成口惜き事也