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コレクション: STAGE8

天明奇畧 全 - 翻刻

天明奇畧 全 - ページ 42

ページ: 42

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至りて群賊(くんぞく)ます〳〵|盛(さか)んなり大名屋敷(だいめうやしき)は盤木(ばんぎ)を もつて人数(にんじゆ)を繰(くり)出し町家(てうか)を救(すく)ひ御|旗本(はたもと)屋敷は 門戸(もんと)を閉(とじ)て警固(けいご)し町家には晩鋳(はんせう)を鳴(なら)し早(はや) 拍子木(ひやうしぎ)を打て人歩(にんぶ)を集(あつ)め是(これ)を防(ふせ)く其喊(そのさけぶ)の声(こへ) 天に響(ひゞき)て遠近(ゑんきん)に喧(かまびす)く江戸中大ひに騒動(そふどう)して 宛(あたか)も戦国(せんこく)のことし天正|御入国已来始(ごにうこくいらいはじめ)ての珍事(ちんじ) 成へし公儀(こうぎ)より御先手十|組新規(くみしんき)町方|拒(ふせ)き役命(やくめい) ぜられ惣(そう)御|先手(さきて)の与力同心数(よりきどうしんす)百人|所〻(しよ〳〵)に於(おい)て 賊徒多(ぞくとおゝ)く搦捕(からめとり)又町|家最寄(やもより)の大名方は 公命(くんめい)を奉(たてまつ)り町家を警固(けいご)せしに依(よつ)て六月|初旬(しよじゆん)に 漸(やう)やく御府内一統静謐(ごふないいつとうせいひつ)に及へり   右|賊徒金銀衣類道具米穀当道路(ぞくときん〴〵いるいどうぐへいこくとうどうろ)に   投散(なけちら)すを乞食非人群集(こつしきひにんくんじゆ)して拾(ひろ)ひ取(とる)る見物(けんぶつ)人   も夥敷出(おびたゝしくいで)て混雑(こんさつ)すれは何れか賊(ぞく)なりや見分かたし 斯(かく)て江戸中|穏(おだやか)に鎮(しつま)ると雖(いへ)とも米穀(べいこく)はます〳〵|高直(こうじき) にして諸(しよ)人大に難渋(なんじう)せしかば 公儀(こうぎ)より金子を