翻刻
土壱升に水四升入|桶(おけ)の内にてよく〳〵かきませ上水
を去(さる)事|数(す)へん又水四升入|能(よく)くかきませ別(べつ)の桶(おけ)に
入そこに残(のこ)る砂石(しやせき)を去又水四升前の如くかきませ
水にひたし置事三日の間一日に三へんつゝかきませ
すまし上水をかへる也|葛(くず)の粉(こ)わらひの粉なと水飛(すいひ)
する法(ほう)の如し右の如く製法(せいほう)せし土へ水弐升入|煮(に)て
薄(うす)き粥(かゆ)の如くして食(く)ふ其内へ菜大根(なたいこん)など切こみ
同しく煮(に)て食(くふ)もよし一日に三合より五合迄食へし
誠に此法を用ひは五|穀(こく)を食せされとも飢す身体(しんたい)
強(つよ)く健(すこやか)なりとそ
前にもいへることく年により五|穀不実(こくみのらず)則山谷|幽僻(ゆふへき)
の地に住家(すみかの)もの飢(うへ)不少かゝる時は此法によりて生を
保(たもた)んこと守らは死(し)を待(まつ)には勝(まさ)らんかと思へはこゝに
録し置ものなり
穀物悪敷節の心得 《割書:救荒便覧|廣恵像解》書ぬき
人は皆天の御子なりしたしきも疎(うと)きものも天の