翻刻
は余が此装置は夥多の費金を要すること
に難ずる者あらん此れ固とより爾かり然れども
余れ将く他の一端を挙て之を論ぜん地震に由
て暴されたる景象は極めて惨酷なる禍災
を遺し且つ其受る所の害殆ど常に算すべから
さるに至る人豈これを如何 ̄ンが争んや全国
之が為に暴掠せられ郷邑都府も覆亡して
古き敗瓦頽垣堆積して丘の如く萬千の人
民は地中に呑まれ或は残傷を被りて死亡
する等是 ̄レ皆怖るへき災厄の極と云ふべし
予防法に由て累萬の金よりも至大なる
害を防き得ば之を造るに豈費 ̄エの大なるを
論すべけんや但此大金を出し募るへきは
抑 ̄モ王侯大家の本務なり此他なを緊要なる
費金の記載数多と雖こゝに之を記すを須 ̄チ
ひず其故は此一法を設施するは萬千の人
生を保全する法術に関かたことなれは更
に口吻を費すことを須ひさればなり費金