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コレクション: STAGE8

地震記 下 - 翻刻

地震記 下 - ページ 23

ページ: 23

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 地下役同道相廻り荒増取締しる北ノ堤除へ出申場合又大  鳴動案のことく大震二而走ㇽ道両輪ゟ屁付合程にて将  基倒しのことく夢見る心地にて命から〳〵元の山に上り無恙  事とも歓ひ申候其後はさしたる大震も無之少々の事は今以  やみ不申地下へ下り申事も以前にこりぬ扨又家の取繕もある  事ゆへ旁山上に居止り窮屈なる己屋に忙然と日を暮らし  もはや此上格段も無之治定に移り可申哉扨もむかしの大  変古老の物語も例の昔話と耳の穴を走らし申事にて  又と有事の様にもおもはす不覚悟千万此頃後悔わづかの  娑婆に生れ合し人々の難義苦患今そ時至と相見へ申候  高知の事とても穏成事とは存ぜす同時ゟ心に懸り実に  内外の心配不安事二而昼夜狗を梳り唯々一刻も早く一左  右のみ相待追々宿毛中村の模様も聞へ猶不安候へ共相分不申処  十二日頃親共へ申候処同断其上大火下町分火災不一通沙汰  勿論自宅も無事なる事は存しもよらす此上無難に立退候事も  覚束なく殊に橋々落放申事顕然とおもへは此又離嶋同様  の上是は遁るゝ山もなしと日数十五日ヶ間狗盤板にて心労何  ともかとも可申様も無之案し候故候事 一沖島三浦氏大変の前ゟ坂下へ船にて彼浦御手当米を受取  舟積いたし出船の場合地震に相成大嶋と申所へ漕行申候処  大浪にて幾度となく艫立上りともゟとん〳〵汐入来り御米も  過半刎捨今は是迄と存込れ碇と帯を〆後日の目印と  刀をからけ付覚悟致され候由の処浪に任せ山の中大木の  松の枝の上抔船にゆられなから押流され縮り壱里餘の所