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コレクション: STAGE8

地震記 下 - 翻刻

地震記 下 - ページ 36

ページ: 36

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 還漂流する者也如此言へは学者一箇の私説也と笑ひ  譏るへけれと漢国にも推歩測量して天の運行を論  するに今吾説に似たる事あり天文志曰天は覆盆に似  たり中高して四辺下る日近ふして見るを昼とし遠して  見へさるを夜とす渾天説曰天の象は鳥卵に似たり地其  中に居て天は地の外を包て猶卵の裏黄なる如し天半  地を覆ひ半地下に在云々是漢の説也日月運行昼夜  の事は大古論に在斯に畧す夫地震は大海を渡る船の  風波に遭か如し元来浮たる世界の地ならは気候不順の  時無事能はす現在諸人見る所の俗所謂時化と唱ふ    者殿閣を倒し大樹を抜大船を破損す顕て発し其害を  為す者風雨の然らしむる事誰も知れり故に異変を称  せす地震は陰蔵して発する故興起の本を知らす其地  震は世界の地気漸々閉て地下に聚り山枯海乾て河  川添潮竭て泉水乏く懐中細波頻々鳥翼を収て飛  す鴉風を呼て鳴事繁し地下に倚畳せる気一度切れて  発散動揺す其載する所の地悉く震ふ水気山野海  岸に溢て浩水山に昇り郊野を冒す黄泉交る故生草  枯害ふ宇宙の気滞結し積貯て一度に発す故に百年  の後此変あり其地脈の継く者或一丁より十里又は百