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コレクション: STAGE8

地震記 下 - 翻刻

地震記 下 - ページ 66

ページ: 66

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 南紀北越西四国中国に抵(イタ)る又京師の中にても西北の方心なりしや  其時東山にて此地震に遇し人まづ西山何となく気立升りて忽  市中土烟をたてゝ揺来り初て地震なる事を知れりと也 ○又地震に徴(シルシ)ある事現在見し処当六月廿五日日輪西山に没する  其色血のごとし同七月四日月没する其色又同じ和漢合運に云  寛文二年壬寅三月六日ゟ廿日まで日朝夕如血月亦同五月朔日大  地震五條石橋落朽木-谷崩れ土民死す至七月未止出たり弘岡氏  の譚に享和三年十一月諸用ありて佐渡の国 小木(ヲギ)といふ湊に滞  留せしに同十五日の朝なりしか同宿の船かゝりせし船頭と共に日和  を見むとて近辺なる丘(ヲカ)へ出しに船頭のいはく今日(ケフ)の天気は誠に    あやしげ也四方濛々として雲山の腰をたれ山半腹より上は  峰あらはれたり雨とも見へず風になるとも覚へず我れ年来  如此天気を見すと大にあやしむ此時廣島氏曰是は雲のた  ちしにあらす地気の上升するならん予幼年のとき父に聞る事有  如此は地震の徴也と片時も猶予有へからずと急き旅宿に  帰り主に其由を告此地後は山前は海にして甚危し又来るとも  暫時外にのがれんと人をして荷物なと先へ送らせそこ〳〵に  支度して立出ぬ道の程四里計も来つらんとおもひしか山中  にて果して大地震をこり地の浪のうつことく揺(ユリ)て大木なと枝  みな地を打ふしまろひなから漸にのがれて去りぬこの時