翻刻
共残らずふるふ也大通りは神田須田町新石町鍋町かぢ丁
今川橋迄裏町表丁百三十六ケ町ほど残らずくずれ其
先は十間店より日本橋裏通り西川岸ゟ呉服町近辺
東中通りは四日市魚がしゟくれ正町へん迄所々大くづれ
又大通りは南かぢ町ゟ出火して南伝馬町二丁目南大工丁畳丁
五郎兵衛町東は具足町常磐町因幡町しら魚屋西こん
や丁迄焼る京橋向ふは新橋辺まで崩れる夫より芝
口は柴井町宇田川丁残らず焼る也又神明前より三嶋町
へん残らす崩れ又金杉より芝橋までしよ〳〵崩れる
高なわ十八町のこらず大地壱尺ほどわれたり品川
は格別の事なしといへどもしよ〳〵いたみさみづ大手のへん
までそんぼうおゝし又芝裏通りは御浜御殿少々いたみ
佃島も右同断夫より芝赤羽根通りゟ麻布広
尾へんまでしよ〳〵崩れ出火ありまた山の手は四谷
よりかうじ町武家地寺院堂社のくづるゝことおびたゞしく
御城内は寅の御門よりかすみが関は大小名あまたそん
ずといへども安芸様黒田様は格別のことなし
八代堀河岸はうへ村様松平相模守様火消やしき等
のこらず焼るなり又和田倉門は松平下ふさの守様
松平肥後守様此へん大にふるふ夫ゟ神田橋御門内は酒井