地誌・紀行・寺社縁起

コレクション: 渡辺崋山

崋山全集. 第2巻 - 翻刻

崋山全集. 第2巻 - ページ 90

ページ: 90

翻刻

ありて。ことなるにて。あれば。これなり。 善光寺光善光善光法光法光善光法光法光寺院 一五二 されども諸蔵が或は、村の家にて、大川靭負といひて北條の声にてもありぬ らん此付の難忘棄といふむかしやんぞとなきあらめにて、はやく世を言けて即 村にいたりしを犬川此乗吉を頼みにてしたび来り共に此村とすめるやがて早川 村の長星寺といふ寺を開き発賤の聞えありしといふ。茲は軍部門なり、まりて小 溝にては追分にて侍る然におしゆるにぞ、悉若衛門が死せざるとその娘の娘のゆける きまで甘きゝて、いと〳〵喜びすゝみて細繹をたども行流によはなれたるぞい なかにて、帝の字もおもひ出られて何となく物かなしく、マヽボゼさの幸ひたかく 冷気人をうつ。かくしつゝゆくほどに錦犬の群道に聞え。めしたく焼悉薄く曉花押 にめづらかなるこゝちして又よろこはしかなるにけり。唯先いそがれてはしか 利村落よき程に隔て用の済むらがりあるべる。はしかよりて幾名衛痾門季はいづ こぞ清蔵が家はいづこぞと聞えは残行衛門よりは這般が寒斑延近辺とくなんだ さればその気おし夫よと疑くれて海とす。道の傍の傍に地空あり。これを過ぐれば 聚のいが立たる世のいは趣きたるおもちにてたかずめる。遅く盗がこれなん 海蔵が子に侍るといふに、よく起見れば吾のわたりより周毛の固にいたかなりな にして。ことなりて。ことなして。ことなり。 べるもなき吾が尋る人の佛なり。意はいづみそと問ふにいとへもせではしか行 く、跡よりつきて其家に到る。大きやかなるおもやにて、下屋木小娘なり右になら びて幕席せに下ならば大鷲居守りてかの武陵ともいふべし。梅のほともともに立て ものをこぶ、かしらに手拭をいたゞきて君さらはひたる女のいづれよりにやと おそる〳〵問ふ。我こゝろに思ふやう児其輩に尋る人に似たれど此衣妓婦にて もあるべし、されども猫を服すれば二十年あまもむかしのかたざるにてあらんやう もなければ頗打ちまもりくなこる見するに、万の下に大きやかなるかなり、これな んまぎるべくもなきむる人なめりときて我家なりし時御舟にいと憐にあづかも たる者なりがきゝか其息を報んために膠木迄いたるを道を呈してこゝ迄は迄は避根 いたれも其面かげはたれに偽や御寄候へといえに尚おとれにおそれ左様なる事 我が舟に驚き侍らず御感候にはいづ方より到り玉ふやもしや人まちがえにても あらぬらんといふ。左にわらず補身の哥は何と中やといえば然宅は町とよ心も、 むかしの者は何といふやといえば町とみなふ。さわれば囲迷ひたらんやとやといと 面目もなきやうに心にうたかひしが、いづれにもた々斑とも益なりとおほと申せ 群山全集 一五三