翻刻
崩れ入川下ハ水たへて其水松代の方へ押出し何とか云し
谷間の橋平水迄ハ余程深き処其谷川水増橋ハ水下二
なり見へす地低ハ一円湖水の如く其の水の捌方なく
一日一丈二丈ツゝの増水此分二てハ松代の方ハ何程之洪水
やしれす所の者共地高の所江立退く四方高山二て水出へき処
なけれハしれす山間を経て諏訪の湖水江落れハ天竜の
洪水となり湖水迄水落る時ハ国中何程の水下二成へき
もしれす誠二古今の大変御用所ハ左之通故場所見切翌々日
出立帰府の由𦥑井峠迄ハ潰家多夫ゟハ大地震咄斗にて
潰家はなく次第二弱く成たる様子也由
牛込榎町
家主藤助忰
藤次郎
三十一才
同所横寺町
家主不知店
栄吉忰
平蔵
弐十五六才
右藤次郎儀平蔵を供二連当二月十三日出立いたし伊勢
参宮いたし夫ゟ亰大坂所々見物仕候上中山道を罷下り候
順路信州水内郡善光寺開帳之趣兼而承り罷出候間
参詣可仕と先月廿四日善光寺町旅籠屋綿屋仁左衛門方江