翻刻
【右丁】
他邑(たゆう)に種(たね)ありそれを接(つぎ)て又 蘩茂(はんも)す
芸州(けいしう)広島(ひろしま)にも有 播州(ばんしう)明石(あかし)にもありて
是を其辺(そのへん)て不断(ふだん)桜と名く皆一物
なり其花形 彼岸(ひがん)及ひ婆(うば)桜に似(に)たり
花 叢(むらがり)生(しやう)ず上元(じやうげん)前后(ぜんご)にかならず花 開(ひらく)
四時(しいじ)不断(たへず)故に古人(ごじん)不断桜とよぶ按に
是(これ)乃(すなはち)宋(そう)陸游(りくゆう)老学庵筆記(らうがくあんのひつき)に謂(いふ)所の
【左丁】
小桃紅(せうとうかう)是也 鳳仙花(ほうせんくは)と名を同して物 異(こと)
なり熊谷(くまがへ)桜も此 種(しゆ)類也《振り仮名:欧-陽-公|おうやうこう》《振り仮名:梅-宛|ばいをん》
陵(れう)《振り仮名:王-文-恭集|わうふんけうのしう》皆(みな)小桃の詩(し)あり欧陽
の詩に云
雪-裏花-開 ̄テ人未 ̄タ_レ識摘 ̄ミ-来相-顧 ̄テ共 ̄ニ
驚-疑 ̄ス便須_二索 ̄メテ_レ酒 ̄ヲ花-前 ̄ニ_一酔 ̄フ_一初-見 ̄ニ今-
年第-一-枝