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《箱:つゞき》のこるかたなき地
しんのさは
ぎをひもわかきも
たゝいちどうに火事よ
地しんといふ間も
あらで天地しんどう
かぜなまぐさくすなを
ふきあげ|小石(こいし)をふらし|神社仏閣(しんしやふつかく)
|堂宮(とうみや)がらんのきをならべしその
|家蔵(いへくら)はこなのことくに|皆飛(みなとひ)ちり
てくづれかさなる|音(おと)すさましく右よ
|左(ひだ)りとにげゆく人はおやをうし
ないつま子にわかれさきのゆく
ゑもあらなさけなやはりに
うたれてかしらをくだきかべに
うづまれ|身骨(みほね)を|折(を)られ
まなことびだし血へどをはいて
死ぬる今わの身はほとゝぎす
こゑもかれ野になく|虫(むし)よりも
ほそき|命(いのち)やあき日の|霜(しも)と
きへてゆく身のかなしさこはさや
かれくづるゝその町かずをこゝに《箱:つきへ》