みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE9

[時計に関する冊子] - 翻刻

[時計に関する冊子] - ページ 14

ページ: 14

翻刻

来らさる卒忽(そこつ)なる誤(あやまり)なりかやうなる 次第故(したいゆへ)われら方|所持(しよち)なす時計(とけい)は 諸国(しよこく)より来り又は店(たな)にて製(せい)する時計を 日毎(ひごと)に怠(おこた)らすして試見(こゝろみ)するなり而(しか)して 其時計を平常(つね)に運動(うんとう)させ置くそれら の事は買人(かひて)の苦情(くじやう)をうけざる為(ため)なり 買人か安直段(やすねだん)なる時計をあがなひ買ふ その需むる処の時計は人が死時計(しにどけい)と あた名(な)を号(なづく)るところの時計にてその 時計を運動(うんどう)させんと欲(ほつ)して是(これ)をしば〳〵 時計師にかけて直(なを)さする然(さ)すれはか ならす其|直(なほ)しの代料(たいれう)を時計屋に遣(つか)は す其直し代(たい)を度〻(たひ〳〵)はらふ処の金|高(たか) をつみ重(かさ)ねて計算(かんしやう)して見れははじめ やすき直段(ねたん)に買(かふ)た時計が甚(はな)はた高(たか) 価なる時計となるあるひは其時計は 運動は滞(とゝこふ)りなくするといへども然(しか)しなが らそれは時計を聢(しか)とあてにしてはか る処の頼(たの)みにはならぬなり あしき時計はときとしては強き「ゼン