みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE9

[時計に関する冊子] - 翻刻

[時計に関する冊子] - ページ 22

ページ: 22

翻刻

すなはち其時計は用ゆるに工合(ぐあい)がよく あふて而して売(うつ)たはじめの時のやうに よき工合(くあい)に違(たが)はずいつまでも運動を連(れん) 続(そく)してたもつ 日本の人に今までの考(かんか)へを換(かへ)さするに つきて第一に心附(こゝろづく)る次第がある其事 がらをふかく気(き)をとめて止(やめ)よといふは ガラスで出来てある中蓋(なかぶた)のある時計は 運動(うんとう)する器械のはたらきがよく見透(みへすき)て 至極(しこく)見る処|見事(みこと)なるゆえに日本人は 大ひにこれをこのめども誠(まこと)に損傷(そんしやう)なし やすき物(もの)にて甚(はな)はたあやうく大ひなる 不仕合(ふしあわせ)を生(せう)ず及び其時計をこはした 度(たび)ごとに直(なほ)し賃(ちん)を時計師にはらふ また其上に時計の車(くるま)の輪(わ)のなかへガラス の中蓋(なかぶた)のこわれが落入(おちいり)て大ひなる害(がい)を 生(しやう)する事の勘弁(かんへん)もなくガラス蓋(ぶた)の時計 を好(この)むかやうなるものゆえ是(これ)によりて このあしき流行(はやり)を廃(はい)さんが為(ため)に猶(なほ)また 一層(いつさう)の意見(いけん)をくわふるなり而して時計の