翻刻
估売(こばい)せん事|果(はた)して疑(うたが)ひなるべし
時計を撰用(せんよう)するにはなるべくは小(ちいさ)なる
時計よりも大きなる時計を用ゆべし
及ひ女時計よりもなるべきたけ男(おとこ)時計(とけい)
を用ゆべし
小(ちいさ)なる時計か尤|見事(みこと)なれどもしかも大
きなる時計よりも止(とま)る事|多(おゝ)しそれは
時計がちいさきゆえ器械の車(くるま)の輪(わ)が
場(ば)を多(おゝ)くとる及びすべての器械のくみ
たてがよく出来て居る
小(ちい)さくも大きくもなきちやうど中づみ
の加減(かけん)のよき時計を持(も)つ事を知(しる)べし
及ひはなはだ小(ちい)さくあるひは家(いへ)の内(うち)に
置(おけ)るかけ時計に類(るい)するやうなる時計
をえらみ度(ど)に遁(すき)たる時計を用ゆべか
らすなるべきたけ懐中(くわいちう)して保(たも)つにほど
のよろしき時計を撰用(せんよう)すべし
十六形の大きさを一ばんちいさき時計と
定(さだ)め十八形の大きさを銀時計(ぎんとけい)の尤(もつとも)大(おゝい)なる
分と定む其内にて買(かは)るゝ人の撰挙(せんきよ)は