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コレクション: STAGE9

[時計に関する冊子] - 翻刻

[時計に関する冊子] - ページ 6

ページ: 6

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それをいかゞといふに時計(とけい)の器械(きかい)の車(くるま) が油なしに運動(うんどう)なしつゞけるゆえに 直(なほ)しに於てはなはだむづかしく毀傷(やぶれ)を 生して其直し料(りやう)も至て高価(かうか)にいたる 事を発見(はつけん)すそれのみならず十分|旧(もと) の如く直し得る事|難(かた)かるべし其時に 臨(のそ)みては時計師(とけいし)か毀傷(きしやう)せしといふてその 罪(つみ)を時計師に負(を)はしむいかがとなれは 其時計に修理(しゆり)を加(くわ)へしより修理(しゆり)を加へざ る前(まへ)の方か時計の運動が宜(よろ)しかりし ゆえなり然(しか)しながら前条(ぜんじやう)の事情(ことわけ)に 於て之(こ)れを察(さつ)すれは其|時計師(とけいし)を罪(つみ)す るものが却(かへつ)て甚(はなは)た罪(つみ)あるべし今|是(これ)を 譬(たと)へていはんに夫|病(やまひ)を療治(れうち)せん為に はかならす医者(いしや)を迎(むか)ふべし然(しか)あるに 医者(いしや)をまねくべきの期(とき)におくれやまひ 重(おも)くして終(つい)に不治(なをらぬ)の症(しやう)に至れると同日 の談(はなし)といふべしすなはち時計に於るも 亦(また)是(これ)にひとしそも〳〵時計は是(これ)肝要(かんやう)の こゝろ懸(かけ)なり