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コレクション: STAGE1

訓蒙 天然地理學 上 - 翻刻

訓蒙 天然地理學 上 - ページ 40

ページ: 40

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たるあり、或ハ全原(ぜんげん)|殆(ほとん)ど終年(しゆうねん)の間(あいだ)、薊草(あざみ)の繁茂(はんも)す る地(ち)ありて、其|薊草(あざみ)は、大約(たいやく)八尺の高(たか)きに至(いた)るま で生長(せいてやう)し、其|茎(くき)相密接(あひみつせつ)して、人(ひと)をして入可(いるべ)からざ らしむ、然(しか)るに暑天(しよてん)に至(いた)れば、その吸収(きゆうしゆう)すべき土(ど) 液(えき)|尽(つ)きて、皆(みな)|枯凋(こてう)し、其|蒼緑(そうりよく)の色(いろ)を失(うしな)ふ、然(しか)る時(とき)、土(と) 人(じん)の「パンペロ」と名付(なづく)る|暴風(ばうふう)|起(おこ)つて、その薊草(あざみ)を 地(ち)に|吹伏(ふきたを)す、その後(のち)|丁香草(ちやうごうさう)|生出(せいしゆつ)して|霎時(しばらく)の|間(あいだ)に 平原(へいげん)の景(けい)|忽(たちま)ちに一変(いつべん)すと云ふ、この「パムパ」には 往々(わう〳〵)|沃壌(よくじやう)ありといへども、|草地(そうち)|多(おほ)きが|故(ゆゑ)|只(ただ)|牧畜(ぼくちく) を事として、曽(かつ)て之を耕(たがへ)すものなし   第六章    荒漠(くわうばく) 常(つね)に|水(みつ)に匱(とも)しくして、|草木生長(そうもくせいちやう)を遂(とげ)がたく、|只(たゞ)|灌(くわん) 木(ほく)のみ、|僅(わづ)かに生(しやう)ずるを見る地(ち)、之を|荒漠(くわうばく)と云ふ、 然れども斯(かく)の如き|荒地(くわうち)の|間(あいだ)にも|往々(わう〳〵)|沃地(よくち)の|散(さん) 在(ざい)すること、猶(なを)|洋中(やうちう)に|島嶼(とうよ)あるが如きものあり、 て、泉水(せんすい)|湧出(ゆうしゆつ)し、|緑樹(りよくじゆ)|繁茂(はんも)して、沙漠炎熱(しやばくえんねつ)の中(うち)を経(へ) て、疲労(ひろう)したる|旅客(りよかく)をして、涼(りやう)を|納(い)れ|渇(かつ)を|歇(とゞ)めし