みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE1

あきの日照 - 翻刻

あきの日照 - ページ 8

ページ: 8

翻刻

いたし置き近邊|懸(かけ)あるき 金子 五両にて地車一輛買とり夫にて諸 道具宿坊へはこび課(をふ)せ夫より其地 車を以て諸方の荷物|運(はこ)ひ駄(た)ちん 金三十両はかりも儲(まう)け跡の車は不用 ゆへ賣拂ひけるとそ世智(せち)に賢(かしこ)き人 にて一身の凌(しのき)に妙を得たれとも他(た) の危急(ききう)につけこみ悲分(ひふん)の金銀|設(もう) けなさんより親族(しんそく)または平常(へいせい)懇(こん) 意(い)の方の助(たす)けともならばわづかに地車 の駄ちん三十両ばかりにあらす 天地 よりの恵(めぐ)み幾(いく)百両ともかきらしを折(せつ) 角(かく)地車の心付きなしなから薄(うす) まうけは残念なり こは前の小使取 と同等(とうとう)の人にして眼前(がんぜん)の小|慾(よく) ものなるべし