みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE9

那為の後見艸 全 - 翻刻

那為の後見艸 全 - ページ 35

ページ: 35

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荷物等を積て囲ひとなし爰に寝る事一般也斯て七八 日頃に至り地震漸〳〵薄らくに随ひ追々野陣するもの 少く且十四日終日雨降るに依て野宿止ミたりその假住居 せし中には御城下御堀淵御見附の内外広場外神田広小 路上野広小路浅草広小路忍か岡新土手浅草寺地内花 やしき本郷六丁目加藤様御門前九段坂上護寺院原等群 集夥し《割書:仮借宅の絵図|有爰に畧ㇲ》 新吉原日本堤震ひ動く事取分強く大地震忽ち烈裂破 れ一筋の白気なゝめに飛去金龍山浅草寺なる五重搭 なる九輪を打曲ヶ散して八方へ散るその光眼を射てす さましといふ   按に此白気の立しと云破堤の裂て吹出しに派あらし   恐らく破此辺織田家六郷家抔の下屋敷多けれ   ばその焔硝蔵へ火気移りて合薬のはねしにも   あらんか搭の九輪の棹の曲りたるさま地震の所ゐと   ハおもはれすもし地震の為にかたむかんにハ搭とも   その儘倒れへきはつなり此度丸の内辺大名屋敷   の焼失多きも元地震の潰より発るといへ共所々に   火薬の貯有し災ひも少なからすといふ論なりさ   も有ぬへき事と知られぬ