みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE9

那為の後見艸 全 - 翻刻

那為の後見艸 全 - ページ 8

ページ: 8

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上にのるとひとしく二階と下家は二ッに別れて左右二倒 れしか運やつよかりけん下家ハ物につかへて直にもかたふ かすとかくするうち人はせ来りて引おろしゆへ疵さへ 受ず助りしと也此栄照院常に道了権現をしんかう して神符を身に付ヶおりしに此騒きに夫をも失ひしか 後二階下の潰家共取片付るとて其守りを拾ひ出たれハ 全く災難の身代りに立給ひしか護ならんとて感涙し て申き 六日けふハ化用山《割書:即淨念寺|の山号也》に詣て御石碑共の修理をなさ しめんと朝またき宅を出て加賀屋鋪通り牛込南御徒 町を過き神楽坂の中腹を横きり夫より冷水番所と云 小径より竜慶橋を歴て諏訪町に入らんとせしかと右 も左も惣潰れとなりて往来ならぬハその次なる横道をよ きり牛天神の石坂を登りてふりかへり見れハ此辺四五 町の内ハ家屋将基たをしとなりて梁柱なとくだけ折 しさま目驚かれぬ天神の社地ハ高岳なれとも大破ならす 裏門を出水府の御長屋にそひて右におれ亦左におれて 伝通院前通りの道を富坂の方へ行に水府御長屋ハ過半 大破し勿論左の方なる餌さし町抔ハ多く潰れたり御守殿 門のこなた小笠原信濃守屋敷は住居向も長屋も惣