翻刻
遠馬と出かけて笠着たまんまて参詣する故社人
か咎めりや苦しくないなそ挨拶とハたわけたこん
たよ弓矢の神なる八幡菩薩へ無礼を働く畜生
野郎め今にも御罰か当るて有だろ昔しの御人ハ
出陣するにも神前通るにや下馬ハ勿論兜を脱んて
通ると云事知らぬがたわけめあんまりあきれて物
さへ云れぬがり〳〵野郎め諸人の語ハあつ共構わす
遠馬ハ付たり仮宅そりに嬉しさ半分おたさんちや
なけれとにこ〳〵笑て飛て出るなでとハあきれたもん
たよあけくの果にハ遠馬て見初た十五の小娘妾に買込ち
ん〳〵鴨やらわん〳〵や鴨て楽しむなそとハとふしたこんた
よおまけに世界の木像野郎か妾や女中のてつるをた
のむハ役替昇れさせると云のは馬鹿けたこんたよヶ様
に政事乱れて居もの七両弐分にてゲベルヲ買よりや間
男するほがよつ程ましたよ漸々出来たる紅毛製法ゲ
ベルハ三千御払直段を下置二定めて海防係りの役人
めが引取なそとハ扨々さもしい心の奴らたヶ様のたわけの
西洋流たて軍をする気かさつはり分らぬけれ共諸組
の与力や同心黑鍬なんそに多分の手当を出したる
上にて稽古をさせるハまたしもよけれど御旗本をハ勤
める御人がゲベルヲかついてとうなるもんたよまた〳〵分
らぬ講武所調練合薬費な空砲放して音はか
りさせて掟か済なら芋てもとんと喰つて屁をひる
稽古かまたしもましたよ挙るにたらさるあり気の